スマホを使っていて、最も恐れてしまうトラブルのひとつが「画面割れ」です。
ほんの少しの落下、あるいは角でぶつけただけでもヒビが入ってしまうことがあります。
そこで注目を集めているのが、スマホ画面に「コーティング」を施して強度を高める技術です。
しかし、本当に「落としても割れない」までになるのでしょうか?
本稿では、最新スマホコーティングの強度を検証した知見を基に、効果と限界、選び方・注意点を解説します。
1. コーティングとは何か?そして「強度」とは?
まず前提として理解しておきたいのは、「コーティング」はあくまで“保護層”であり、無敵ではないということです。
コーティング剤を塗布して化学反応・硬化させ、ガラス表面にナノレベルの被膜を形成し、傷・衝撃に対する耐性を向上させるのが基本的な目的です。
では、「強度」という言葉はどう定義すればよいでしょうか?
実は、強度を測る尺度にはいくつか種類があります。
たとえば:
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鉛筆硬度(Pencil Hardness):鉛筆の芯(9H、8Hなど)で擦って傷がつくかどうかを見る指標
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モース硬度(Mohs Hardness):物体同士を擦り合わせ、どちらが傷つくかを比較する指標
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ビッカース硬度(Vickers Hardness):ダイヤモンド圧子で押し込んでできるへこみを測定する指標
などがあります。スマホ向けコーティングでは、主に「鉛筆硬度9H」を最高ランクとして標榜する製品が多いですが、これはあくまで“擦り傷に対する耐性”を示す値であり、落下などの衝撃への耐性を保証するものではありません。
つまり「硬い=絶対に割れない」わけではないことを踏まえて検証を見ていきましょう。
2. 強度検証:実験例とリアルな落下シミュレーション
実際にスマホ修理店やコーティング業者が行っている強度検証・実験例をいくつか紹介します。
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ハンマー叩き実験
修理店のブログでは、コーティング済みスマホにハンマーで打撃を加える実験が紹介されています。結果としては、「完全に割れないわけではないが、未処理と比較して耐性が上がっている」ことが示唆されています。 -
落下実験
複数のガラスコーティングを試した業者ブログでは、鉄球落下実験を実施し、コーティング有り・無しで割れ方に差が出るケースも報告されています。ただし、コーティング膜自体が主役となるのではなく、ベースガラス(スマホ本体ガラス)との複合的な挙動が強度を左右する、という見方が示されています。
これらの実験から読み取れるポイントは次のとおりです:
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コーティングを施すことで擦り傷や軽微なひっかき傷には強くなりうる
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しかし、高所からの落下・角打ち衝撃など強烈な衝撃には、コーティングだけで完全に守るのは難しい
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コーティング膜の厚みは非常に薄く(マイクロ〜ナノメートルレベル)、強制的な曲げやひずみには弱いこともある
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結果の差異は、下地ガラス素材の強度・構造、コーティングの品質、施工精度(ムラ・密着性)に左右される
つまり、「落としても割れない」という宣伝表現は、実際には“割れにくくなる可能性を高める”という意味合いが現実的、という結論に近づきます。
3. なぜ割れにくくなる?強化メカニズムの解説
では、なぜコーティングをすると“割れにくくなる可能性がある”のか、少しメカニズムを押さえておきましょう。
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応力分散
コーティング膜が凹凸や微細な亀裂の起点を「埋める」ように作用し、応力集中を低減することがあります。 -
表面強化
硬い成分(シリカやガラス質、あるいはセラミック系のナノ粒子)を配合することにより、ひっかき傷などへの抵抗性を向上させる -
密着性の最適化
被膜と基底ガラスが良好に密着していることで、剥離しにくく、コーティング層が剥がれずに機能を発揮しやすくなる
ただし、被膜の厚みは非常に薄いため、あくまで補助的な保護層という位置づけになります。
4. 限界・注意点:過剰な期待は禁物
コーティングにも当然、限界があります。以下は実際に考慮すべき注意点です。
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強い衝撃(高所から落とす、角打ち、破壊力の強い衝撃)は、コーティングを貫通してガラス本体を破壊する
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被膜にムラや気泡、剥がれがあると、その部分が弱点となって割れを誘発する
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多重施工や厚塗りによるひび割れ(膜割れ)の発生リスク
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時間と共にコーティング効果が劣化する可能性(摩耗・経年劣化)
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コーティングの硬度表示(たとえば9H)が実験条件下での擦り傷耐性であり、落下耐性とは異なる
また、硬度測定の尺度(鉛筆硬度・モース硬度など)の違いや、実験環境・条件の違いが混在しており、宣伝値だけを鵜呑みにするのは危険です
5. 安心を担保するためのポイント:スマモ秋葉原がご提案する方法
スマモ秋葉原では、より信頼性の高いコーティング施工と、補助的保護策を併用することを推奨しています。たとえば:
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高品質で硬度の高いコーティング材料を利用
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専用設備でムラなく塗布・硬化制御
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複合保護策(コーティング+衝撃吸収ケース・バンパー)
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定期メンテナンスや再施工による効果維持
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お客様利用環境(落下リスクが高い場面、仕事環境など)を把握した最適提案
こうした総合的なアプローチによって、「できる限り割れにくくする」ことが現実的な目標になります。
6. まとめ:落としても割れない?その答えは “割れにくくなる可能性を高める” にあり
最新スマホコーティングの強度検証から見えてくる事実は、「完全に割れない」保証を与えるものではないものの、適切なコーティングを施工すれば、擦傷耐性や日常の小衝撃に対する強さを向上させる効果は十分期待できるということです。
落下事故を完全ゼロにすることは現実的ではないため、コーティングは「保険のような補強策」として捉えるのが正しい視点です。
スマモ秋葉原では、プロ品質の施工と併用保護策で、お客様のスマホをできるだけ長く美しく保てるよう、万全のサポートをいたします。
興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。